福田公認会計士事務所 > 記事コンテンツ > 大阪で会社を設立する前に知っておきたい創業支援|制度や相談窓口を確認
会社設立を考えているなら、登記の前後で使える公的な支援制度をあらかじめ把握しておくと良いでしょう。資金調達や設立費用の負担を減らしやすくなります。
この記事では、大阪で起業を検討する段階から視野に入れておきたい代表的な支援制度や相談窓口を整理します。
大阪など各エリアの創業支援を把握する上でまず知っておきたいのが、「特定創業支援等事業」です。
これは産業競争力強化法に基づき国の認定を受けた創業支援等事業計画に定められたもので、一定の講座やセミナー、面談などの継続的な支援を受けることができ、行政から証明書が交付される仕組みになっています。
証明書の交付対象は、これから創業を行おうとする方に加え、事業の開始から5年が経っていない事業者、個人事業主として開業後に法人成りした代表者も含まれます。
証明書を取得することで「会社設立時にかかる登録免許税が軽減される」ほか、「原則として、無担保・第三者保証人なしの創業関連保証を利用できるようになる」などの恩恵が得られます。
株式会社であれば登録免許税は資本金の0.35%まで軽減され、最低税額15万円のケースでは7.5万円の軽減となります。
証明書は会社設立前に取得し、法人登記の際に法務局へ提出する必要があります。設立後に取得しても登録免許税の軽減には使えないため、このタイミングには注意しましょう。
大阪市内での証明書取得を例に紹介します。
代表的な窓口の一つが、大阪産業創造館が実施する起業サポート「チョイス!」です。
起業を考えている方や起業準備中の方を対象とした創業前コースがあり、初回面談を受けた上で対象セミナーや個別相談を組み合わせて受講する形式になっています。
証明書の発行を受けるには、初回面談から1ヶ月以上6ヶ月以内に合計4回以上の支援を受ける必要があります。受講開始から証明書発行までは一定の期間がかかるため、会社設立のスケジュールを踏まえ早めに動き出すようにしましょう。
《 証明書取得の流れ 》
会社設立にあたっては設立費用だけでなく、事業を始めた後の運転資金や設備資金の調達も課題になります。
大阪においても日本政策金融公庫の融資制度が活用できますし、大阪信用保証協会の保証制度なども視野に入れると良いでしょう。
日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」の利用も検討すると良いです。
新しく事業を立ち上げる方、立ち上げから7年以内の事業者を対象とする融資制度です(限度額7,200万円)。
ただしこの融資はあくまで事業資金の貸付であり、法人の場合は設立登記を済ませた後の法人が申込の対象になります。資本金の払い込みそのものに使える資金ではなく、登記後の設備投資や当面の運転資金を想定した制度である点は理解しておきましょう。
なお、創業塾や創業セミナーなど特定創業支援等事業を受けて認定市区町村の証明書を取得した方には、特別利率が適用される場合があります。
資金調達の観点から、「大阪信用保証協会による保証制度」も要確認です。
大阪府内でこれから事業を始める方や事業開始後まもない個人・法人を対象に、無担保で利用でき、原則として第三者保証人を必要としない創業関連保証制度が用意されています(保証の対象となる融資限度額は3,500万円)。
なお保証協会が直接資金を交付するのではなく、金融機関からの融資に対して保証を付けるための枠組みです。
事業開始前の準備段階から利用できる場合がありますが、実際に資金が動くのは金融機関からの融資実行時になります。いつの時点でどの窓口に相談すべきか、早めの確認は意識しておきましょう。
制度も複数あり、その活用方法や手続きの進め方について迷うこともあるかと思います。創業支援を行っている窓口にもいくつか種類がありますので、目的に応じて使い分けると準備がスムーズになります。
窓口の種類 | 主な役割 |
|---|---|
大阪産業創造館 (起業サポート「チョイス!」) | 特定創業支援等事業の証明書発行に向けたセミナーや個別相談を実施 |
日本政策金融公庫 | 設立登記後の事業者を対象に、創業融資の相談や申込を受け付けている |
大阪信用保証協会 | 大阪府内における創業関連の保証制度について相談や申込を受け付けている |
公的な機関のほか、会計事務所も視野に入れると良いでしょう。より個別のサポートが期待できます。
ほかの窓口と異なり設立後の税務や資金繰りまで見据えた立場から相談できるのが特徴で、事業計画の策定から一緒に併走してもらうことができます。また、どの制度を利用すると良いのか、設立後の資金調達や税務はどうすればいいのかについても具体的なフォローが可能です。